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◆おとなりどなり
このソフトは、細胞の増殖などを
単純なルールで抽象化して、映
像にしたものです。
(ライフ・ゲームです)

(179KB)
上から順に、
・スピード調節
・説明
・生存ルール変化×2
・配置選択×5
・ランダム
・リセット
・スタート
ボタンです。

<遊び方>
再生ボタンを押すと、自動的に図が展開していきます。
定常状態になったり、飽きたら違う配置を選んでみてください。
また、図の近くを適当にクリックすることで、違った展開を見ることができます。

生存ルールを変化をさせる(KEEPとNEW)ボタンでは、(相互作用の度合いを決める)数字を
変更できますが、初期設定(2と3)以外の数値でちょうどよく発展させるパターンはなかなか
見つからないのではないかと思います。(私は見つけられませんでした)

*それぞれの図やボタンの説明は、?を押した後に、各ボタンの上にカーソルを
載せると表示されます。


<生存ルールと名前の由来>
細胞は1つの卵子から細胞分裂して発展していくときに、全体に指示を出すものがないと
言われています。DNAは設計図としてはありますが、細胞自身が私は何になればいい?
ということに対しては、周りにある他の細胞たちの種類と、配置状態に応じて自分を定めて
いくと言われています。

その条件を単純化して、
1.ある細胞に対して、周りに2つまたは3つの細胞があれば生き延びる
2.何もない空間には周りに3つ細胞があれば、新しい細胞が生まれる
3.それ以外の条件では全て消滅する(過密or過疎により)

というルールにしたのが、一般的にライフ・ゲーム(Wikiへのリンク)と呼ばれるものです。
それはどの細胞にとっても同じ条件で、みんなお隣と影響しあうという関係性を日本語に
したいなと思って、「おとなりどなり」と名づけました。
中身は既存のライフ・ゲームと同じ原理なので、カバー・ソフトということで。


<制作意図>
「創発」や「自己組織化」という現象(細胞分裂やアリの巣、都市の発展など)は、誰も司令
官がいないのに、個々の要素が、その場その場で適切に動くことで、マクロな視点で見て
意味が出てくる形になると言われています。
その発展の仕方を自分の目で見てみたいというのが、そもそもの作った動機です。

また話はとびますが、武術家の甲野善紀さんが、「(武術とは)矛盾を矛盾のまま扱うこと」
という趣旨の話をしていたのを自分なりに受け止めようと、カオス的振る舞いをするものを
(理解しなくも)そのまま扱うにはどうしたらいいのだろう?という問いに対する答えを探す
ために作ったものでもあります。


<余談>
コンピューターに詳しい人にとっては当たり前の話ですが、現在のコンピューターの動作
原理を比喩的に言うと、「司令官がいて、それが全体を統括してモノゴトを処理する」という
形をとっています。 

実際、このプログラムを組んでいる際にもそれを実感することがありました。
作っている最初のうちはこのソフトのテーマからして、個々の細胞(1600個)がそれぞれに
自分と周りの情報を持っているという形でプログラムを組んでいたのですが、そうすると
計算処理に時間がかかり、動作がものすごく遅くなってしまいました。

それで、途中から中央集権的(笑)にプログラムを組み替えて、個々の細胞が持っている
情報を、一箇所で一括管理して必要に応じて各細胞に伝えるという(司令官アリ)方式に
構成を変えたら、処理速度が上がって今ある速さになりました。

何を当たり前のことをという話ですが、現在のコンピューターが効率的な仕事をするためには
その仕事のさせ方も司令官アリ方式がベストになってしまい、カオスや複雑系という「要素が
個々に判断・影響しあう型」現象を取り扱うのには、そもそもの設計発想からして向いてない
のだなと。


話を生物に戻しますと、(生存ルールのモデル化が正しいとすると)この条件下で出来て
くる特徴的な形、イーターやグライダーなどは、現実世界においていったい何に相当する
のだろう?という疑問や、相互作用の値である2や3は、なぜこれが”発展に適切な値”に
なるのか、そしてそれは何を意味してるのか?という問いが出てきてたのが、個人的な成果
かなと思っています。


このソフトを使うことで、あなたの中に新たな疑問が浮かべば幸いです。
お楽しみください。


                                                2009/02/01